🚧 インクリメントの作成と管理

インクリメントは、スクラムフレームワークにおいて、スプリントの終わりに完成するプロダクトそのものです。 各スプリントの目標を達成するために、スクラムチームが行う作業の結果として生み出されます。インクリメントは、プロダクトの進化を示す具体的な成果物であり、プロダクトゴールに向けた進捗を可視化します。

インクリメントの定義

インクリメントは、スプリントの間に完成したすべてのプロダクトバックログアイテムの集合体であり、以前のスプリントから引き継がれた機能を含む、プロダクトの新しいバージョンを形成します。重要なのは、各スプリントの終わりには、新たなインクリメントが「Done」の定義（完成の定義）を満たしていること、つまりリリース可能な状態にあることです。

完成の定義（Definition of Done, DoD）

プロダクトの品質基準を満たすためにスクラムチームで決定するルールです。これを満たすことで、はじめてそのプロダクトの「インクリメント」となります。

以下は、完成の定義を作成する際の基本ルールと具体例です:

• ⭐ 作成者: DoDは開発者とPO（プロダクトオーナー）間で作成し、合意します。品質担保のために最低限必要な内容を自分たちで決めます。
• ⭐ 作成タイミング: スプリント開始前に作成します。通常は「スプリント０」の期間で作成されることが多いです。
• ⭐ タイムボックス: 1日程度を目安に作成します。最初は項目を少なくすることがオススメです。

具体的な完成の定義には以下のような項目が含まれます:

• ユニットテスト（単体テスト）をすべてパスしている
• コミット後の自動テスト（結合テスト）でNGが発生していないことを確認している
• ソースコードをコミット前にクロスチェックしている
• コーディング規約が守れていることを確認している
• ドキュメントの更新が完了している

インクリメントの管理

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