スプリントプランニング
スプリントプランニングはスプリント内での最初のイベントとなります。このイベントではこれからスプリントで開発していく上で必要な情報を整理します。
タイムボックス:2h/1w
1. スプリントゴールを決めよう
まず最初にPOが主体となって、スプリントゴールを明らかにしていきます。スプリントゴールは言い換えると、スプリントの開発目的です。
スプリントゴールの形式は1文でまとめたものが理想ですが、PBIを並べたものでも構いません。
また一般的にスプリントゴールは次に製品(チーム)が達成したい課題・機能を掲げるものが多いのですが、リファクタリングがメインのプロジェクトであれば、開発者がPOに取り組む意義をビジネス観点を交えながら説明し、合意を形成します。
2. プロダクトバックログからPBIを選択しよう
スプリントゴールを達成するために、PBIを選択しましょう。
選択されたPBIには「ユーザーストーリー(なにができるのか)」「受け入れ条件」「ストーリーポイント」が必要です。
⭐ ユーザーストーリー
こちらはPBIのタイトルにもなるもので、"PBIが実装されたらユーザーは何ができるようになるのか"を示すものです。
⭐ 受け入れ条件
こちらはPBIを満たすための最低限の要求のことを指します。
⭐ ストーリーポイント
こちらはどの程度時間がかかりそうかをおおよそで見積もるものです。後続のSBIのストーリーポイントが出せるのであれば、そちらの合計をPBIのストーリーポイントとするのが良いでしょう。 また、ストーリーポイントはあくまで"参考"として考えるべきで、「見積もりは計画ではない」という点に留意してください。
3. スプリントバックログにSBI(作業タスク)を並べていこう
選択されたPBIに基づいて、スプリントバックログを作成します。スプリントバックログは、スプリントの期間中にチームが取り組む具体的な作業タスクのリストです。各タスクには、実行に必要な時間の見積もりを含めます。
⭐ タスクの分割
タスクは、1日以内に完了できるサイズに分割することが理想です。これにより、進捗の追跡が容易になり、必要に応じて迅速に調整を行うことができます。
⭐ ストーリーポイント
各タスクに対して、チームメンバーがどの程度の時間を要するかを見積もります。この見積もりは、スプリントの期間中にタスクの優先順位を調整する際の参考になります。
⭐ タスクの優先順位付け
スプリントプランニングの最終段階で、チームはタスクの優先順位を決定します。これにより、スプリントゴールの達成に最も寄与するタスクから順に取り組むことができます。
4. スプリント容量を確認しよう
スプリントプランニングの最後に、チームはスプリントの容量、つまりスプリント期間中にチームが取り組むことができる作業量を確認します。これは、チームメンバーの利用可能な時間と、タスクの見積もりに基づいて計算されます。
⭐ 容量計画
チームメンバーの休暇や他のコミットメントを考慮して、実際に作業に割り当てられる時間を計算します。これにより、リアルなスプリントの目標を設定することができます。
⭐ スプリントの調整
もしスプリントバックログのタスクがチームの容量を超えている場合、タスクのスコープを調整するか、いくつかのタスクを次のスプリントに移動させる必要があります。
5. スプリントプランニングを締めくくろう
スプリントプランニングの最後には、スプリントゴールに対するチーム全員のコミットメントを確認します。また、スプリントプランニングで決定されたスプリントバックログとスプリントゴールをレビューし、全員が理解していることを確認します。
⭐ コミットメントの確認
チームメンバーがスプリントゴールの達成に向けて共同でコミットすることを確認します。さらっとミーティングを終えるのではなく、チームで仕事をしていることを確認することで一体感を高めましょう。
⭐ 質問タイム
スプリントプランニングの終わりには、チームメンバーが持っている疑問や懸念を解消する時間を設けます。これにより、スプリントがスムーズにスタートできるようにします。