3つの成果物

スクラムフレームワークにおける「成果物」とは、スクラムチームがプロジェクトを通じて作成し、維持する重要なアイテムや情報のことを指します。これらの成果物は、プロジェクトの進行状況を追跡し、何が達成されたかを明確にするために不可欠です。

プロダクトバックログ

プロダクトバックログは、製品に追加または改善すべき機能、タスク、要件、改善点などをリストアップしたものです。これは、プロジェクトの「やるべきことリスト」と考えることができます。

プロダクトオーナー(後述します)がこのバックログを管理し、アイテムの優先順位をつけ、必要に応じて更新します。

スプリントバックログ

スプリントバックログは、現在のスプリント(通常1〜4週間の作業サイクル)でチームが取り組む具体的なタスクをリストアップしたものです。これは、スプリントゴール(後述します)を達成するために必要な作業項目を含みます。作業項目のことをスプリントバックログアイテム(以下、SBI)と言います。

スプリントバックログは、スプリントの期間中、チームが何に焦点を当てるべきかを示します。スプリントプランニング(後述します)で作成され、スプリント中に必要に応じて調整されます。

インクリメント

インクリメントは、スプリントの終わりに完成する製品の新しいバージョンまたはその一部です(experimentalなリリースなど)。これは、スプリント中にチームが完成させた全てのプロダクトバックログアイテムの集合体です。

インクリメントは、スプリントの成果物であり、製品の進化そのものです。各スプリントの終わりに、インクリメントはステークホルダーにレビューされ、次のステップの計画に役立てられます。